私の想い
「生き方」を見つめ直すきっかけ
子どもが生まれて、2ヶ月。
かけがえのない命を抱きしめながら、私はもう一つの現実と向き合うことになりました。
「治療しなければ、5年後の生存率は90%」
そう告げられたのは、2021年12月。口腔の粘膜がただれていく自己免疫疾患の診断でした。
身体の不調だけでなく、「死」が急にぐっと身近になり、毎日の景色がまるで違って見えるようになりました。
でも不思議と、怖さよりも「どう生きたいか」という思いが、心にあふれてきました。
ありがたいことに、治療のおかげで今は体も自由に動くし、ご飯も美味しい。
「まだまだやれる」そう思ったし、「やらなければ」と強く感じた。
人生は一度きり。
誰かのために、そして自分らしく生きたい。
そう強く願うようになりました。
あの時の”叶えれなかった声”を忘れられない
思い出したのが、看護師時代に出会った患者さんたちの言葉。
「◯◯を食べたい」「あそこに行きたい」「◯◯に会いたい」——
でもそのほとんどが、「もう無理だよね」と、自分で諦めてしまっていました。
その声に、何もできず「そうですよね…」と返すしかなかった自分を、ずっと胸のどこかで忘れられませんでした。
「一緒に行こうと伝えたくて」
何もできず「そうですよね…」と返すしかなかった自分。
だから今、私にできることをしようと思いました。
外出を諦めてしまった方に、「大丈夫、一緒に行けるよ」と伝えたい。
付き添いが必要な方にも、安心してもらえるように。
不安を少しでも和らげて、「また行きたい」と思ってもらえるように・・・。

どんな「行きたい」も叶えたい
誰かの手を借りれば行ける場所がある。
それを知ってもらいたくて、徳島で介護タクシーサービスを始めました。
「もう無理かな」と思っていたお出かけも、
「迷惑かけるし」と遠慮していたあの場所も、
あなたの「行きたい」は、きっとまだ叶えられる。
医療的なサポートが必要でも、車椅子でも、寝たきりでも——
付き添いが必要な方でも、
その願いに寄り添える介護タクシーでありたいと思っています。
行きたい場所があるなら、まずは話してみてください。
想いに応える準備を、いつでもしています。